風と共に去りぬ-Gone with the wind-は女性なら読む(観る)べし|逆境を我儘に生き抜くヒントがつまっている名作

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大嫌いな読書というものに、生まれて初めてハマった小説が『風と共に去りぬ』でした。なかなかの長編小説だったのですが、寝る間も惜しんで貪り読んだ思い出があります。

映画も衝撃的でした。

小説から抜け出したような、いや、小説以上に魅惑的ななキャスティングに目を見張りました!

特にヒロインのスカーレット・オハラを演じるヴィヴィアン・リーの美貌は、他の女優とは違った野性味と情熱と儚さが混在する、唯一無二なものを感じました。

 

『風と共に去りぬ』が生まれた時代背景

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『風と共に去りぬ』は1936年に出版されるとたちまち大ベストセラー。
そして、1939年には映画公開され、アカデミー賞9部門を受賞するほどの世界的ヒット作になったのです。

著者のマーガレット・ミッチェルは、アメリカのジョージア州アトランタ出身です。
『風と共に去りぬ』という名作だけを残して、48歳という若さで交通事故により死去しました。

 

著者の出身地であるアトランタでは、南北戦争時代がありました。
1861年から1865年までの約4年間です。

奴隷制の存続か廃止か、自由貿易か保護貿易か、をめぐってアメリカ合衆国とアメリカ連合国との間で内戦が起こったのです。
奴隷解放を謳ってますが、簡単にいうと政治的・外交的な利害関係の不一致による、アメリカの北部と南部による内戦ですね。

負けたアトランタのあるアメリカ南部が『風と共に去りぬ』の舞台です。

黒人奴隷制を続けながら、紳士淑女の白人社会を守り、さらに自由貿易で綿花栽培の利益をあげていきたいと望んだアメリカ南部(アメリカ連合国)の、古き良き時代が崩壊していくさま。

戦争の渦中を、多くの人に嫌われながらも情熱的に生き抜くスカーレット・オハラの生きざまと豊かな人間模様。

それらが読者を飽きさせることなく描かれている作品が『風と共に去りぬ』です。

Gone  With  the  Wind
南北戦争という「風」と共に、当時絶頂にあったアメリカ南部白人たちの貴族文化社会が消え「去った」事を意味する。
(wikipedia)

 

読むのがちょっと苦手という方は、映画から入っても良いと思います!
1930年代の映画ですから、撮り方や映像など興味深いですよ。

 

スカーレット・オハラに魅せられて

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スカーレット・オハラは南部出身の大農場主のお嬢様です。
アトランタのタラという広大な土地で、黒人奴隷を使用しながら綿花の栽培で裕福な生活を送っていました。

もともと気性が激しくて己の望みのモノを手に入れるためには手段を択ばない女、スカーレット。
そんじょそこらの淑女、レディとは全然違う。笑

レディ(淑女)であることが当然の時代です。
女性はおしとやかに家庭に入り、ひたすら夫と家族に献身的であることが求められる。
殿方の前では小鳥のように食事をすること。
コルセットを思いっきり締め付けるドレスを日々着なくてはならない。

そんな時代にスカーレットの生きざまときたら、今のネット時代では叩いても叩ききれないくらいの事をやってのけていくのです。笑

惚れた男のアシュレーに振られれた時には、思いっきり花瓶を壁に投げつける。
未亡人であるにも関わらず、大嫌いだった男レット・バトラーとチャリティーイベントで喪服姿で踊りまくる。

戦争で負傷した兵士たちの看護を、もう嫌だ!と途中放棄して出ていく。
当てつけに愛していない男と結婚したり、生き抜くために妹の婚約者と略奪結婚する。もちろん愛はない。ただお金のため。家族と愛するタラの土地を守り抜くために。

北部の兵士の頭を銃で打ち抜き、戦火の中を敵軍に怯えながらも自身で鞭を打ちながら馬車を走らせ故郷へ逃げ切る。
愛する男の嫁と子供を乗せてね。

先見の明があり、女がてらに製材所を切り盛りして、労働条件など反感を買いまくりながらもお金を稼ぐ。

どうです?面白いでしょ?
え?こんな女はお嫌い?笑

情熱的で、生命力に溢れ、自分勝手。

自分の美貌をフル活用するから、同性からはもちろん嫌われる。
恐ろしいほどの美貌なので男性には好かれる。そして利用する。笑

周りに陰口を叩かれて傷つき泣いても、他人の声は基本的に無視。自分の直観と望みに忠実であり続ける。
自分を曲げない、正直な女なのです。

やってることはめちゃくちゃかもしれないけど、スカーレットはただの自己中心的な女ではありません。守りたいもの、守らねばならぬものを、彼女なりの方法でベストを尽くしているのです。

正しいか間違っているかが問題ではない。
やるかやらないかなのです。違うとわかれば次の方法を考えればいい。

混乱の時代に振り回されるだけでなく、自分の足でしっかりと立って明日に希望を見出す。
何度倒れても立ち上がっては進むその強さには、生きることの意味すら考える必要もないとさえ感じます。

今を十二分に生きる。
本当に大切なものを知り、守るためにベストを尽くす。
他人など関係なく、自分に正直に行動する。

今の時代で出来ないことは何一つないはずです。
世間が抱く女性の枠を取っ払っていけばね。女は強いから!

 

足元にある幸せには気づけないもの

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スカーレットはアシュレーという優男に惚れ続けます。アシュレーもスカーレットに惹かれているものの、受け入れる勇気がなかった。アシュレーは自分自身や世間を冷静に分析できる男。

彼はメラニーと結婚します。メラニーは奥さんとしては完璧なレディです。病弱で心優しくて、芯が強い。スカーレットと夫の微妙な関係を知ってても、死ぬまで沈黙を貫きます。

友人としてスカーレットを愛し尊敬し、夫としてアシュレーを愛し支える強さは、日本人が大好きなタイプじゃないですかね?笑
スカーレットとは違うその心の強さは、とても真似できない。

スカーレットを真に理解し、そのままを愛する男がクラーク・ゲーブル演じるレット・バトラー。
ちなみにクラークはマリリン・モンローが特に慕った役者で、亡くなった時には酷く落ち込んだといわれています。

レット・バトラーはスカーレットと似た者同士なため、結局は喧嘩が絶えず心のすれ違いが重なっていきます。

スカーレットは思い込みが激しいのでしょう。
愛しているのはアシュレーただ一人だと、ずっとずっと想い続けます。古き良き時代に思いをはせるだけで、家族を守る力もスカーレットには負ける優男だが、きっとスカーレットと真逆なところが魅かれる要因だったのかな。

さすがにこのままではダメだと思ったアシュレーは、スカーレットから離れた場所で家族と生きていこうと決断するも、スカーレットに泣き落されて、男になる機会を奪われちゃう。笑

メラニーが死んだその時に、スカーレットは本当に愛していた男が誰だったのかにようやく気付きます。しかし、時すでに遅し。愛する男はスカーレットから去って行ってしまう。

人は恋をすると執着します。
その人を手に入れたい!いつか私を愛してくれる!あの女より絶対私の方が相応しいわ!

いつしか相手を本当に好きかどうかよりも、自分のものにするためだけに意地になっていることもあります。

そんなあなたや私を素のまま愛してくれる人が側にいるかもしれないのにね。

幸せは案外近くにあって、近すぎて気づかないのかもしれません。

本当に愛する者に去られたスカーレットはその後、どうしたんでしょうね?
なんとなく想像つきませんか?笑

 

自立した女性の美しさ

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映画は第一部と第二部に分かれています。
私の心震えたシーンは第一部の終わり。スカーレットが天を仰いで力強く誓うセリフです。

「As  God  is  my  witness,  I  will  never  be  hungry」
(ここに誓います!私は絶対に屈しません。試練を生き抜いてみせます。2度と家族を飢えさせません。盗み騙し人殺しをしても!2度と飢えに苦しまないことを誓います!)

お嬢様育ちで優雅な生活が続くと思っていたスカーレットだが、南北戦争で故郷は燃えてしまい、最愛の母も失う。
父はボケてしまって頼れる人もいない。紳士淑女の気分が抜けない、か弱い周りの人たちを自分が背負わねばならない絶望感。

疲れ果て、飢えに耐えかねたスカーレットは、庭の土に埋まった大根を引き抜いて、土がついたまま貪るように食べた。
吐き出して、その辛さに涙が頬を伝う。スカーレットはハンカチを持たない女でもあるのだ。

すべて失ったかのように思えたその時に父に教えられた言葉を思い出す。

「この世で頼りになる唯一のものが土地だ。今は気づかなくてもいずれ土地への愛着がわく時がくる」

その言葉の意味を知ったスカーレットが、土を握りしめて振り絞ったセリフにぞくっときます。

箱入り娘は、過去にすがり今に背を向けて夢の中で生きることではなく、現実と闘うために起ちあがることを選んだのです。
明日に希望を託して。

自立した女性に変わった瞬間ですね。
自分だけでなく誰かを何かを守る強さを得た瞬間。

泥にまみれた誇り高き姿は、なんとも言えない美しさです。

明日のことは明日考える!

辛く苦しい今に考えたって、いい策が見つかるはずがないわ!

スカーレットは強く信じてるんだ。明日が上手くいく日だと。
自信があるんだ。明日は上手くいかせてみせると。

 

さいごに

スカーレット・オハラを演じたヴィヴィアン・リーは、この役をどうしてもやりたくて自分を売り込んだそうです。

「わたしがスカーレットを演じる」と周りにも語って驚かせていたほど、スカーレット役には自分しかいないという自信があったのですね。

結核で53歳という若さでこの世を去ったヴィヴィアン・リーの人生も情熱的でした。
美貌だけを評価されることを嫌い、映画よりも舞台を好んだとも言われています。

2度の結婚と不倫を繰り返し、双極性障害という精神的な病にも苦しみました。ヒステリックに怒り倒したときの記憶がなくて、悩んだようです。
それでも彼女の周りには支える人たちがいた。
ヴィヴィアン・リーの才能と魅力を愛した男が多かったのでしょう。

スカーレット・オハラとヴィヴィアン・リーは出会うべくして出会った運命ですね。

『風と共に去りぬ』は女性には特に読んで(観て)いただきたい、名作です!

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リリー

棚から牡丹餅が好きな管理人リリーと桜文鳥の、自由で豊かな生活(を目指す)ブログです。 好奇心旺盛(飽き性)で細かいことが苦手なため、雑多なブログですが、ゆる~く愛を込めて記事は書いていきます。何かヒントになれれば嬉しいです(^^)v 「30代~40代働く女性のためのパワフルビューティコーチング」のコーチもしておりますので、ご希望の方はお申込みフォームからお願いします♪